STEM教育って何?。当然そう思いますよね。
日本では認知度の低いSTEM教育。
STEMは「Science(科学)」「Technology(技術)」「Engineering(工学)」「Mathematics(数学)」の略の造語です。
今の時代は実生活では気づく事は少ないかもしれませんが、実社会の経済の基盤は複雑なITが生活を支えています。例えば、コンビニのATMで自由にお金が降ろせますよね。ネットでの通販もカード決済が簡単にできますよね。当たり前に利用しているサービス。これらは人々に負担が掛からないように複雑な処理をITの技術でカバーしてくれているからです。今もこれからの時代も社会のインフラを支えるものの一つとしてIT技術が必要なのはご理解いただけるでしょうか。
そこでSTEM教育とは「今後のIT基盤を支える為の基礎素養を重点的に養う教育」と言われています。
平たく言えば「ITに強い子を育てる教育」と言えます。
日本ではなぜかプログラムの教育が重要だと言われてますが、実は上記のように幅の広い分野をバランスよく学ぶ事が必要だと言われています。
日本ではあまりに浸透していないSTEM教育。改めてもう少しリアルな現実を感じてもらえるようにアメリカ政府での事例をご紹介します。
アメリカ政府ではすでにオバマ大統領が優先度の高い課題として掲げ、具体的な政策を打って出ています。少し具体的な事をご紹介しますと
・アメリカ政府は2016年度でSTEM教育 に年間約30億ドル(3000億円強)の予算化しています。
・2020 年までに初等中等教育の優れたSTEM分野の教師を10万人養成計画。
・初年次から高校卒業までの間でSTEM 分野の経験を持つ若者を毎年50パーセント増加
・今後10年間でSTEM分野の大学卒業生を100万人増加
・大学卒業生にSTEM の専門知識や応用研究を学ぶ訓練制度を提供
お判りのように今後、世界を相手にビジネスを勝ち抜いていくためには必要なスキルではないかと思います。
日本では様々な高校、大学で「世界に通用する人材を育てる」と方針を良く聞きますが、英語を話せる事は当然の事で世界に通用する人材像としてはコミュニケーション能力(マルチな言語だけではなく、コンセプチュアルスキルや経済、法学等の専門領域を含めて)と共に、STEMのような技術基盤の幅広いスキルが求められてくるものと思います。
ITやロボットによって無くなってしまう職業ランキングという予想も出されていますが、そうならないようにするには私達がIT、ロボットを使いこなせるスキルが必要になって来ますよね。
ちょっと難しい話をしてしまいました。
FABLABが意識している事を簡単にお伝えさせて頂きます。
一言で言えば、ITを駆使しデジタルツールを使ってモノを作るプロセスを楽しんでもらう事です。
この言葉にはSTEMの内容が全て含まれています。
そして実際にモノを作るプロセスには「Science(科学)」「Technology(技術)」「Engineering(工学)」「Mathematics(数学)」が無意識の中でも駆使しなくてはなりません。
では何から始めればいいのでしょう。一つの例として今日、大宮でリトルビッツクラブの方々のご協力を得てLittleBitsというイベントに参加させて頂きました。LittleBitsは無意識にプログラムの基礎を学べる知育玩具です。
こんな玩具からSTEM教育というものを無意識に親しんで行く事で小さな時から自然に考える力が身につくのかもしれません。
Fablab urawaでもリトルビッツクラブさんと協業していろんな方に紹介していきたいと思います。